給水管・給湯管の漏水は、管の腐食や破損、継ぎ目の傷み、冬の凍結による破裂などで起きます。札幌の水道工事の会社が公開している修理の価格を比べると、見えている管の1か所の修理でおよそ1万〜3.85万円、壁や天井の中の管でおよそ2万〜6万円、小さな穴(ピンホール)をふさぐ補修でおよそ1万〜1.8万円です(札幌の3〜4社。税込・税別が混ざり、出張費を含む会社と別の会社があります)。
直すのは、原則として建物の持ち主です。札幌市水道局は、水道メーター以外の給水装置は持ち主の財産で、修理は札幌市の指定給水装置工事事業者(市が指定した水道工事の会社)に申し込むよう案内しています。漏れた分の水道料金について、札幌市水道局の公式ページには減額の条件や手続きが載っていないため(2026年10月23日に確かめた範囲)、お住まいの区の料金課に相談します。順に説明します。
給水管・給湯管の漏水の主な原因
- 管の腐食・破損 — 札幌市水道局は、水の出が悪いときの原因として、管の中に赤サビがたまって細くなっていることや、土の中の管に穴があいた漏水を挙げている
- 継ぎ目(継手)の傷み — 管と管、管と器具をつなぐ部分のパッキンやねじが、年数や振動でゆるむ
- 水抜き栓のパッキン — 水を使っていないのにシューシュー音がするときの原因として、札幌市水道局は水抜き栓のパッキンが切れたり、すり減ったりしていることを挙げている
- 凍結による破裂 — 管の中の水が凍ってふくらみ、管や器具が割れる。氷が融けたときに漏れ出して気づく
- 給湯用の銅管の腐食 — ホテルや病院などの循環式の給湯設備で、銅管に穴があく腐食が起きることがある
給湯の銅管について、日本銅センターの広報誌(2018年)は、循環式の給湯用銅管で起きる腐食は「潰食(かいしょく)」と「Ⅱ型孔食(こうしょく)」の2つで、給湯水に溶けている酸素や残留塩素、炭酸などの気体が原因と考えられる、としています。問題が起きた例の大半は、密閉型の貯湯槽を使う設備だったとも書いています。
管の材料、建てた時期、水の使い方で、傷み方は違います。1か所が漏れた管は、ほかの所も同じように古くなっていることがあります。
冬の凍結 — 札幌で水道管が破裂しやすいとき
- 外の気温がマイナス4℃以下になるとき
- 寝る前や旅行などで、長い時間水道を使わないとき
- 1日中氷点下の真冬日が続いたとき
札幌市水道局は、12月から2月にかけて水道の凍結事故が多く起きるとして、上のようなときは特に注意するよう呼びかけています。凍結を防ぐには、水抜き栓で管の水を抜くのが効果的です。ハンドルの開け閉めが不完全だと水が抜けきらず、凍結や破裂の原因になるので、水抜き栓は冬になる前に点検しておきます。
凍ってしまったときは、露出している管や蛇口にタオルを巻いて、上からお湯をゆっくりかけると、水が出るようになることがあります。直接お湯をかけたり、火を当てたりすると、破裂や火災の危険があります。それでも出ないときは、凍結の修理を受け付けている指定事業者に頼みます。水道局は凍結の修理をしておらず、費用は自己負担です(札幌市水道局)。

漏水の見つけ方 — 札幌市水道局が挙げているサイン
- 水を使っていないのにシューシュー音がする — 水抜き栓のパッキンが切れるなどして漏れている
- 家のまわりの地面が濡れている・水が噴き出している — 土の中の管の腐食や破損。すぐに区の配水管理課に連絡する
- 水の出が悪い — 管の赤サビのつまりや、土の中の管の穴からの漏水
- 使っていないのに便器に水が流れている — タンクの中のボールタップ(浮き玉で開け閉めする栓)の止まりが悪い
上の4つは、札幌市水道局の「水道ガイド帳」と水道Q&Aに載っている症状です。このほか、暮らし方は変わらないのに、検針のお知らせ(上下水道料金等のお知らせ)に書かれた使用水量が増えていれば、見えない所での漏れを疑う手がかりになります。
札幌市水道局は、漏水を、地上に水が出てくる「地上漏水」と、地表に出ずに地下で漏れ続ける「地下漏水」に分けています。地下漏水は目に見えないため、経験を積んだ技術者が特殊な機器を使わないと見つけにくいとしています。
家の中の水道管から水が吹き出しているときは、すぐに水抜き栓か中間バルブを閉めて、指定事業者に修理を申し込みます(札幌市水道局)。テープを巻くのは修理が来るまでのしのぎで、直したことにはなりません。
誰が直すか — 水道局が直す所と、持ち主が直す所
- 道路の部分 — 道路に埋めてある配水管と、そこから分かれた給水管の道路の部分は、水道局が修理する
- 敷地の中の、水道メーターまで — 水道局の修理費用の負担基準によって、水道局の負担で直す場合と、持ち主の負担で直す場合がある(基準は区の配水管理課に問い合わせる)
- 水道メーターより家側 — 持ち主(使う人)の負担で、札幌市の指定給水装置工事事業者に頼む
- 受水槽を通すマンション・ビル — 受水槽から先(貯水槽水道)は、設置者(持ち主や管理を任された人)が管理する
札幌市水道局は、配水管から分かれて家に引き込まれた給水管と、止水栓・水道メーター・水抜き栓・蛇口などをまとめて「給水装置」と呼び、水道局が貸している水道メーター以外は持ち主の財産だとしています。札幌市水道事業給水条例も、使う人は水が漏れないよう給水装置を管理し、故障があればすぐに届け出ることを求めています(第21条)。
水道局は、道路から敷地の水道メーターまでの漏水を、委託先と計画的に探しています。費用は請求されず、作業する人は社名入りの名札・腕章と、水道局が出した身分証明書を身に付けています。一方で、家の中の水道管の漏水を探すことや、浄水器のあっせん・販売は一切行っていないとしています。水道局を名乗る訪問には注意してください。
部屋を借りている場合は、まず貸主か管理会社に知らせます。
給水管・給湯管の漏水の修理費用 — 札幌の会社の公開価格
- 見えている管(露出部)の修理 — 1か所 およそ1万〜3.85万円(札幌4社)
- 壁・天井の中の管(隠蔽部)の修理 — 1か所 およそ2万〜6万円(札幌3社。税別が中心)
- 小さな穴(ピンホール)の圧着補修 — 1か所 およそ1万〜1.8万円(札幌3社。税別が中心)
- 漏れている場所を探す費用(建物側の配管) — 1回 およそ1.21万〜4.95万円(全国4社。北海道の会社の公開価格は見つからなかった)
どれも各社が自社のページで公開している価格を、2026年10月に比べた幅です。税込と税別が混ざっています。出張費を含む会社と別の会社があり、露出部のいちばん高い値は、出張費と銅管の補修を足した額です。壁や天井を開けた所を元に戻す工事を含むかも、会社ごとに違います。
漏れている場所を探す費用は、音を聞く、探知機を使う、ガスを使うなど、探し方で変わります。見つからなければ無料とする会社もあります。手間の値段の目安として、国土交通省の公共工事設計労務単価(令和8年3月から)では、北海道の配管工は1人1日(8時間)26,700円です。職人に払う賃金で、会社の経費は含みません。

修理代が上下する理由
- 漏れている場所 — 見えている管か、壁・床・天井の中か、土の中か
- 開ける・掘る範囲 — 床や壁をはがす、地面を掘る、コンクリートを壊す、そのあとを元に戻す
- 直し方 — 穴をふさぐ補修か、傷んだ区間の管を取り替えるか、管を引き直すか
- 管の材料 — 鉄の管、銅管、樹脂の管で、使う部品と手間が違う
- 時間帯と季節 — 夜間・休日の対応や、凍結の修理が重なる冬
1か所の補修で済ませるか、区間ごと取り替えるかは、管全体の傷み具合で決めます。同じ所がくり返し漏れる、何か所も漏れている、いつも赤い水が出る、といったときは、取り替えも見積もってもらって比べます。札幌市水道局は、いつも赤い水が出るのは家の中の水道管全体に赤サビが出ているためで、管の取り替えが必要と考えられるとしています。
札幌市水道局には、凍結・漏水の修理や、古い管の内側をきれいにして使い続ける管更生工事で、「料金が高い」「内容がわかりづらい」といったトラブルの相談が寄せられています。水道局は、工事の内容と費用の説明を十分に確かめ、納得してから契約するよう呼びかけています。凍結の修理についても、できるだけ複数の指定事業者から見積もりを取ること、見積もりや出張費が有料のこともあるので事前に確かめることを案内しています。
札幌市の水道料金の減免 — 漏水した分の料金はどうなるか
札幌市水道局の公式ページを2026年10月23日に確かめた範囲では、漏水した分の水道料金を減額する条件や手続きを説明したページは見つかりませんでした。「水道料金の減免制度について」のページは、高齢者や障がい者、ひとり親家庭、社会福祉施設などを含め、水道料金の減免や割引の制度は設けていない、としています。これは福祉のための減免の話で、漏水の扱いを説明したものではありません。
札幌市水道事業給水条例には、メーターに異状があったときなどに水道局が使用水量を認定する定め(第27条)と、公益上その他特別の理由がある場合に料金などを減額・免除できる定め(第35条)があります。水道局の「水道ガイド帳」にも、漏水などの理由で検針のときに料金を決められない場合がある、と書かれています。
漏水した分の扱いは、個別の事情で変わると考えて、修理の前後に、お住まいの区の料金課に相談してください。修理した会社の名前、修理した日、漏れていた場所と直した内容が分かる書類と写真を残しておくと、相談のときに説明しやすくなります。
水道料金と修理の相談先(札幌市)
- 水道料金の相談(漏水した分の扱いも) — お住まいの区を担当する料金課。中央区・南区は中部料金課、北区・東区・西区・手稲区は北部料金課、豊平区・清田区・白石区は南部料金課、厚別区は委託先の事業者
- 支払いが難しいとき — 同じ窓口で、支払い期限の相談を受け付けている
- 下水道使用料 — 通常、使った水道の水量で計算され、水道料金とあわせて納める。問い合わせは札幌市下水道河川局の財務課
- 修理を頼む会社 — 札幌市水道局のページに、漏水の修繕・凍結の修繕などを受け付ける指定事業者の名簿が区ごとにある(2026年10月1日現在)
名簿の「漏水修繕」は、屋外にある水道メーターより家側の給水装置からの漏水を直す工事を指します。名簿は掲載を希望した事業者だけのもので、すべての指定事業者が載っているわけではないと、水道局は断っています。

マンション・ビルの給水管・給湯管の漏水
マンションの住戸の水道メーターは、廊下などのパイプシャフトの中にあります(札幌市水道局の広報紙)。住戸の中の管か、建物全体で使う縦の管かで、直す人と費用を負担する人が変わります。上の階から水が落ちてくるときの見分け方と、専有部分・共用部分の分け方、保険の考え方は『マンションの漏水・上の階からの水漏れ — 原因の見分け方と、誰が直すか』で説明しています。
漏れた水で濡れた床や家財が保険の対象になるか、管そのものの修理代が対象になるかは、契約によって違います。修理の前に写真を撮り、保険会社か代理店に確かめてください。
修理を頼む前に確かめておくこと
- どこから、いつから漏れているか(音・地面の濡れ・しみ・使用水量)
- 水抜き栓や中間バルブの場所と、閉めたら漏れが止まるか
- 持ち家か賃貸か、戸建てかマンションか
- 建てた時期と、前に配管を直したことがあるか
- 検針のお知らせ(前回と今回の使用水量)
栓を閉めて漏れが止まるなら、雨や排水ではなく、水道の管か器具からの漏れと見当がつきます。雨の日だけ濡れるなら、雨漏りを疑います。見分け方は『雨漏りが修理しても直らない原因 — 再発をくり返す建物の調べ方』にも書いています。
水道の管そのものの修理は、札幌市の指定給水装置工事事業者に頼みます。合同会社LIT(札幌市)では、雨漏り・漏水の修理を、水の入口の特定から止水工事まで承っています。現地確認・お見積りは無料です。
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