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公開 警備

警備料金の相場 — 交通誘導・施設・イベント・駐車場の警備員はいくらか

警備料金の相場は、国の単価を物差しにすると分かりやすくなります。国土交通省の公共工事設計労務単価(令和8年3月から適用)では、北海道の交通誘導警備員Aが1人1日18,700円、Bが15,500円です(所定労働時間8時間あたり)。Aは交通誘導警備業務の検定1級・2級の合格者、Bはそれ以外の警備員で、これは警備員本人に払われる賃金の単価です。

一方、警備会社が公開している料金を全国の7社で比べると、平日の日勤で一般の警備員が1人1日17,000〜25,260円、検定合格者が19,400〜29,060円でした(2025〜2026年の日付がある料金表。税込・税別・記載なしが混在)。北海道の警備会社の公開料金は、3社以上は見つかりませんでした。

この差の正体は、国の単価に入っていない会社が負担する社会保険料(法定福利費の事業主負担分)、募集や教育の費用、本社の経費と利益です。国土交通省が必要な経費を足して示す参考値でも北海道でA 27,600円・B 22,900円で、ここにも利益と本社の経費は入っていません。

警備料金の相場一覧 — 警備員1人1日あたりで比べる

  • 交通誘導・一般の警備員(B) — 国の単価 15,500円(北海道)/業者の公開料金 17,000〜25,260円(7社)
  • 交通誘導・検定合格者(A) — 国の単価 18,700円(北海道)/業者の公開料金 19,400〜29,060円(6社)
  • 交通誘導の夜勤(一般) — 業者の公開料金 1回8時間で19,000〜29,618円。夜勤と休日を同じ料金にして26,000〜32,000円とする会社もある
  • 日曜・祝日の日勤(一般) — 業者の公開料金 19,000〜31,988円
  • 残業 — 業者の公開料金 1時間あたり約2,660〜4,890円
  • 施設警備(日中8時間) — 国の単価 警備員A 19,300円・B 16,400円・C 14,600円(北海道地区)/業者の公開料金 14,000〜23,695円(4社・税別に直した額)
  • イベント・雑踏警備(日中) — 国の単価は無い/業者の公開料金 16,000〜26,000円(4社・税別に直した額)
  • 駐車場警備(日中) — 業者の公開料金 17,000〜23,695円(3社)
  • 身辺警護 — 業者の公開料金 警護員1名1時間 3,500〜11,000円(5社)

業者の公開料金は、どれも北海道以外の警備会社の例です(熊本・埼玉・静岡・千葉・兵庫・鹿児島・大阪・東京など。2026年10月に確かめた料金表)。国の単価も地域で違い、交通誘導警備員の全国平均はA 18,911円・B 16,749円と北海道より高めなので、よその料金がそのまま北海道に当てはまるとは限りません。

税の扱いは、税別・税込・記載なしが混ざっています(施設警備とイベント警備の幅は税別に直してそろえました)。1日の時間も8時間の会社と、休憩を入れて9時間の会社があり、夜勤・休日・残業の幅には掲載の年が書かれていない会社の料金も含みます。幅は「おおよそ」として見てください。

国の単価(労務単価)と警備会社の料金が違う理由

  • 労務単価(100%) — 警備員本人に払う賃金。基本給・手当・賞与の日割り・食事などの現物給与で、本人が負担する社会保険料もこの中に入る
  • 福利厚生費など(労務単価の29%) — 会社が負担する社会保険料(法定福利費)や労務管理費。法定福利費だけで労務単価の約16%
  • 現場の作業にかかる経費(労務単価の19%) — 安全管理費・宿舎費・送迎費など
  • 一般管理費(本社の経費)と利益 — 国の参考値にも入っていない

上は、国土交通省と全国警備業協会の資料が示す、賃金と、人を雇うのに必要な経費の関係です。国土交通省は「交通誘導警備員の単価については、警備会社に必要な諸経費は含まれていない」と明記しており、時間外・休日・深夜の割増分も入っていません。

必要な経費(48%)を足した参考値は、北海道の令和8年3月からの値でA 27,600円・B 22,900円です。警備会社への依頼額が労務単価を大きく上回るのは、この中身の違いによるものです。

国の単価は上がり続けており、北海道の交通誘導警備員は前の年度からAが1,200円(約6.9%)、Bが900円(約6.2%)上がりました。建設業法にもとづく「労務費に関する基準」でも、この労務単価は、公共・民間の工事を問わず確保されるべき適正な労務費の計算の基礎とされています。

反射ベストの警備員が、白い車のそばで誘導灯を持つ

交通誘導警備の料金 — 検定合格者・夜勤・休日・残業

  • 時間外労働 — 25%以上(1か月60時間を超えた分は50%以上)
  • 深夜労働(午後10時〜午前5時) — 25%以上
  • 法定休日の労働 — 35%以上
  • 時間外と深夜が重なる — 50%以上(1か月60時間を超えた分は75%以上)
  • 法定休日と深夜が重なる — 60%以上

上は、法律で決まっている警備員の賃金の割増率です(全国警備業協会「警備料金の基礎知識(解説集)」2026年5月 第3版)。労務単価には入っていないので、夜間・休日・延長は会社の料金表でも別の単価になります。依頼する側への料金をどれだけ上げるかは各社が決めるため、この率と同じとは限りません。

検定合格者は、業者の公開料金で一般の警備員より1日2,000〜5,000円ほど高く、国の単価でも北海道のAとBの差は3,200円です。高速道路や公安委員会が認定した路線などでは、誘導する場所ごとに検定合格者を1人以上置く決まりがあるため、現場の前の道路によって料金が変わります。

夜勤の時間帯は会社ごとに違いますが、法律上の深夜は午後10時〜午前5時です。土曜を割増にする会社や、残業を30分単位で精算する会社もあります。料金は「単価×人数×日数」で決まるので、人数の考え方は『交通誘導員は何人必要?配置人数の決め方と交代要員』もあわせて見てください。

施設警備の料金 — 1日の単価と、月額の目安の出し方

  • 国の単価(北海道地区・令和8年4月から) — 警備員A 19,300円/B 16,400円/C 14,600円(1人1日8時間)
  • 直接物品費(制服・装備・消耗品など) — 人件費の1〜3%
  • 業務管理費(法定福利費・募集費・研修費など) — 人件費と直接物品費を足した額の18〜22%
  • 一般管理費等(本社の経費など) — ここまでの合計の9〜14%
  • 計算した目安(警備員B・平日の日中に1名) — 1日約21,300〜23,500円、月21日で約45万〜49万円(税抜)

施設警備には、国が官庁の建物の保全業務を積算するための「建築保全業務労務単価」があり、札幌市も同じ単価を使っています。Aは施設警備1級の合格者か実務6年以上程度、Bは2級の合格者か実務3〜6年程度、Cは実務3年未満程度の警備員です。全国の警備員の平均は17,040円で、前の年度より9.1%上がりました。

この単価にも、法定福利費や研修の費用、一般管理費は入っていません。2〜4行目は、全国警備業協会の解説集が国土交通省の建築保全業務積算要領から示している積算の率です。最後の行は、警備員Bの単価にこの率を掛けてこの記事で計算した、国の単価と積算の率から計算した目安で、どこかの会社の見積りではありません。夜間・休日の割増や宿直(国の単価で1回5,000円)は別に積むので、24時間の常駐や土日を含む警備はこれより上がります。

業者が公開している日中8時間の料金は、4社の例で14,000〜23,695円(税別)で、1日の目安とおおむね重なります。月額の料金表を公開している会社は少なく、相場として示せる数は集まりませんでした。

センサーで異常を知らせて警備員が駆けつける機械警備は、月額の料金に工事費などの初期費用が加わる形で、機器を借りるか買い取るかでも組み合わせが変わります。大手2社の公式サイトでは、店舗や事務所だけの建物向けの料金は公開されていませんでした(2026年10月時点)。

イベント警備・雑踏警備の料金

雑踏警備には国の単価がありません。業者の公開料金は、日中1名1日あたり4社の例で16,000〜26,000円(税別)でした。交通誘導などと同じ料金の会社もあれば、イベント・雑踏警備だけ高くしている会社もあります。

雑踏警備では、警備をする場所ごとに雑踏警備の検定合格者を1人以上置き、会場を2つ以上の区域に分けるときは1級の合格者も要ります(警備員等の検定等に関する規則)。区域が増えるほど合格者の人数が増え、料金に響きます。警備計画の作成や資機材を人の料金とは別に見積もる会社もあるので、何が含まれているかを確かめてください。

夕暮れの中層マンションの外観

駐車場警備の料金

駐車場専用の料金表を出す会社は少なく、公開している3社はいずれも交通誘導などと同じ料金で、日中1名1日あたり17,000〜23,695円でした(税別・税込・記載なしが混在)。

駐車場は、単価よりもどこに何人を何時間置くかで総額が変わります(入口・出口・場内・列の最後尾のどこに立てるか、毎日か混む日だけか)。なお、車の誘導は2号警備、夜間に見回って盗難やいたずらを防ぐ仕事は1号警備(施設警備)で、料金の考え方も変わります。区分の違いは『警備業務の種類とは?1号・2号・3号・4号警備の違い』で説明しています。

身辺警護(ボディーガード)の料金

  • 警護員1名1時間 — 3,500〜11,000円(5社の例)
  • 危険が低いと見られる場合 — 1時間3,500〜5,000円ほど
  • 危険が高いと見られる場合 — 1時間8,000〜10,000円以上
  • 最低時間 — 3時間から、8時間から、など会社ごとに決まりがある

料金を公開している5社(東京・北関東・沖縄など)は、いずれも1日ではなく警護員1名1時間あたりで料金を出していました。税別・税込・記載なしが混在しています。

危険の度合いで単価と付く人数が変わり、深夜や当日の依頼で料金が上がる会社、車両の費用を別にする会社もあります。いつ・どこへ・何時間付き添ってほしいか、何を心配しているかを伝えると、人数と時間を組み立てやすくなります。

警備料金が上下する要素

  • 時間帯 — 日勤か夜勤か。午後10時〜午前5時は法律上の深夜
  • 曜日 — 平日か、日曜・祝日か(土曜を割増にする会社もある)
  • 検定合格者の人数 — 認定路線での交通誘導や雑踏警備では、場所ごとに1人以上必要
  • 1日の時間と最低時間 — 8時間か9時間か。短い時間の依頼をどう数えるか
  • 人数と交代要員 — 休憩中も持ち場を空けられないときは、交代の人が加わる
  • 交通費・駐車代 — 料金に含むか、別か
  • 資機材 — 誘導灯、カラーコーン、無線機、保安用の車両などを警備会社が用意するか
  • 依頼の急ぎ具合 — 当日の依頼や短期のスポットに、別の料金を設ける会社もある

同じ「1人1日」でも、この組み合わせで料金は大きく変わります。見積りは合計額ではなく、項目ごとに並べて比べてください。

マンションのエントランスの集合ポスト

見積書で確かめること

  • 法定福利費が内訳にあるか — 会社が負担する労災・雇用・健康・介護・厚生年金の保険料を見込んでいるか
  • 検定合格者の人数と種別 — 何人のうち何人が合格者か。交通誘導と雑踏のどちらの合格者か
  • 時間の決め方 — 1日何時間か、休憩を含むか、最低時間、残業の精算の単位
  • 夜勤・休日の単価 — 日勤と分けて書かれているか
  • 交通費と資機材 — 単価に含むか、別の行か
  • 税 — 税込か税別か
  • 中止と延長 — 雨などで中止するときの連絡期限と、延びたときの精算

全国警備業協会は、法定福利費を見積書の内訳として示す標準見積書のひな型を作っています。協会の説明では、法定福利費は労務費に保険料率を掛けて出し、警備料金の一部として消費税の対象になります。別の行で書かれていれば、社会保険の費用を見込んでいることを確かめられます。

認定の標識や契約前の書面など、会社そのものを比べるときの確かめ方は『警備会社の選び方 — 発注する側が見積書と認定で確かめること』にまとめています。

安すぎる見積りで気をつけること

国の数字を物差しにすると、安すぎる見積りの見当がつきます。北海道の交通誘導で、一般の警備員の単価が労務単価の15,500円に近ければ、賃金を払ったあとに法定福利費や教育の費用、会社の経費を出す余地はわずかです。必要な経費を足した国の参考値が22,900円で、そこに本社の経費と利益が加わります。

安い見積りには、人数や時間を減らしている、検定合格者や交代要員が入っていない、交通費や資機材が別、といった理由があることがあります。社会保険の費用を見込めていなければ、警備員の確保や教育にしわ寄せが出やすくなります。安さだけで決めず、理由を聞いてから比べてください。

相談する前に分かっていると早いこと

  • 警備の種類 — 交通誘導・施設・イベント・駐車場・身辺警護のどれか(分からなければ、何を守りたいか)
  • 場所 — 住所と、前の道路の名前
  • 日程と時間帯 — 何日か、何時から何時までか、夜間・休日を含むか
  • 人数の見込み — 出入口や持ち場の数、来場者の見込み
  • 許可や条件 — 道路使用許可の条件や、検定合格者が要るかどうか

この記事の相場の幅は、見積りを比べるときの目安です。同じ条件を伝えて2社以上から見積りを取ると、どこで差が出ているかが分かります。

当社は北海道公安委員会 認定 第10001029号の警備業者です。1名からのご相談を承っており、現地確認とお見積りは無料です。

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