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公開 更新 DX・サイネージ

施設のDXは、どこから手を付けると失敗しないか

施設のDXという言葉は広すぎて、何から始めればよいか決めにくいものです。道具を先に決めると、たいてい使われなくなります。

まず、紙と電話を1つ選ぶ

いま紙に書いていること、電話で伝えていることのうち、同じ内容を何度も繰り返しているものを1つ選んでください。

巡回の記録、鍵の受け渡し、設備の不具合の報告、来館者への同じ案内。この手の作業は、置き換えたときの効果がすぐ見えます。

次に、誰の手間が減るかを確かめる

入力する人と、楽になる人が別だと続きません。現場が入力して本部だけが楽になる仕組みは、数か月で形だけになります。

入力した人に返ってくるものを用意してください。転記が要らなくなる、報告書が自動で出る、探す時間が減る。何かひとつあれば残ります。

紙の点検表を横に置き、ひとつの項目だけタブレットに入れる手元

全部を一度に変えない

一度に全部を変えると、うまくいかなかったときにどこが原因か分かりません。ひとつ動かして、定着してから次に進むほうが速く着きます。

人の目と、機械の目を分ける

見続けること、記録し続けること、同じ案内を出し続けること。ここは機械のほうが確実です。

判断すること、声をかけること、例外に対応すること。ここは人でないとできません。この線を引くだけでも、置き換える場所がはっきりします。

最初の1つを選ぶときの目安

  • 毎日か毎週、必ず発生する — たまにしか起きない仕事は、置き換えても効果が見えません
  • 同じ内容を、何人かが書き写している — 転記がなくなるだけで、手間とまちがいが減ります
  • うまくいかなかったら紙に戻せる — 戻せる形で始めると、試すこと自体の心配が減ります
  • 使う人の顔が浮かぶ — 誰が入力し、誰が見るのかが決まっている

4つそろっているものが、最初の1つに向いています。巡回の記録や、設備の不具合の受け付けは、たいていこの条件に当てはまります。

反対に、年に数回しかない行事の準備や、担当者ごとにやり方が違う仕事は、最初の1つには向きません。置き換える前に、やり方をそろえる話から始まってしまうからです。

夕暮れの中層マンションの外観

続かなくなる、よくある理由

  • 紙と画面の二重管理 — 移行の期間が終わらず、両方に書き続けることになる
  • 電波が届かない場所がある — 地下や機械室で入力できず、あとでまとめて書くことになる
  • 手袋のまま操作できない — 冬の屋外や作業中の現場では、画面に触れるたびに手袋を外すことになる
  • 入力の項目が多すぎる — 最初から全部を記録しようとして、1件に時間がかかる

どれも、道具の性能ではなく現場の条件の話です。始める前に、実際に使う場所で一度試しておくと、多くは避けられます。

始めてからしばらくは、入力する人に困ったことを聞く場を設けてください。小さな不便を早く直せるかどうかで、定着するかが決まります。

案内を出し続ける仕事は、画面に任せられる

「同じ案内を出し続ける」仕事は、画面に置き換えやすいもののひとつです。受付での道案内、休館日のお知らせ、混み合う時間の案内などです。画面に任せた分だけ、受付の方は目の前の人の対応に時間を使えます。上で書いた「人の目と、機械の目を分ける」を、そのまま当てはめた例です。

ただし画面は、置いたあと中身を回し続ける体制がないと止まります。その理由と続け方は、コラム「サイネージの中身が、翌月には止まる理由」で説明しています。

現場を持っている会社と組むと早い

当社は警備で現場に入っている会社です。何が手間になっているかを、実際に立っている側から知っています。

サイネージでの案内、AI監視での見回りの補助、記録の残し方。現場で回るかどうかを前提に組み立てます。まずはお困りごとだけお聞かせください。

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